
どこか懐かしく、やさしい色合いで旅の記憶をそっと閉じ込めてくれる——
そんな味わい深い写真が、シャッターボタンひとつで撮れるカメラがあります。
それが「PaperShoot(ペーパーシュート)」。
私のお気に入りは、ほんのりセピアがかった「Classic Film」フィルターです。
今回はこのカメラを片手に、北海道・函館を旅してきました。
掲載している写真はすべて、クラシックフィルムモードで撮影したものです。
潮風が吹く坂道、歴史が香る洋館街、地元感あふれる駅前の風景、湯気立つラーメン、窓辺のカフェ、赤レンガの倉庫群…
どれもまるで映画のワンシーンのように写ります。
この記事では、実際に旅先で撮った50枚以上の作例をたっぷりご紹介。
「このカメラってどんな写真が撮れるの?」という疑問にも、写真でお応えします。
今回撮影したスポット
- 八幡坂や元町教会など、異国情緒ただよう元町エリア
- OMO5函館 by 星野リゾートの部屋とラウンジ
- 駅前エリアの地元感あふれる風景
- 昼の光に映える金森赤レンガ倉庫
- 「あじさい」の名物・塩ラーメン
- 雰囲気抜群のおしゃれカフェ
- 函館名物のラッキーピエロ
- 夜に輝く五稜郭のライトアップ
シャッターを押すだけなのに、どこか切なくて、あたたかな空気が写真に残る。
そんなペーパーシュートの魅力と、函館での旅の記録を、ぜひ一緒にのぞいてみてください。


ペーパーシュートとは?

ペーパーシュート(PaperShoot)は、台湾生まれの**“フィルム風”デジタルカメラ**。
見た目はとてもシンプルで、どこかチープな可愛らしさすらあるけれど、その中に秘められた魅力は想像以上。
私たちが普段スマホで撮るような「きれいで鮮明な写真」とは違い、
ペーパーシュートで撮れるのは、**どこか懐かしく、にじんだような“雰囲気のある一枚”**です。

ペーパーシュートの特徴をざっくり紹介

- 📦 超軽量でコンパクト:カメラ本体は紙や植物繊維など、エコな素材でできていて、バッグに入れても全然かさばりません。
- 🎛 操作は超シンプル:シャッターボタンひとつ&背面のスイッチでフィルターモードを切り替えるだけ。
- 👀 液晶画面なし:どんな写真が撮れたかは、SDカードを取り出してPCやスマホで確認。これが逆に「撮る楽しさ」に集中できる理由でもあります。
- 🎞 4種類のフィルター搭載:カラー、モノクロ、ブルー系、そして今回使用した「Classic Film」など、撮影モードの切り替えも自由。


今回使った「Classic Film」ってどんなフィルター?

「Classic Film」は、まるで昔のフィルムカメラで撮ったような、やさしい色味と粒子感が特徴。
少しセピアがかったようなトーンで、光がやわらかくにじみ、ピントの甘さやブレさえも“味”に変えてくれます。
特に函館のように、歴史的建築やレトロな雰囲気が残る街を撮るにはぴったり。
日中の陽射しも、夜のライトアップも、**目で見た印象以上に「記憶に残る空気感」**として残してくれるんです。
“映え”を狙わず、**ただ「感じたままにシャッターを切る」**だけ。
それだけで、誰でもノスタルジックな一枚を残せるのが、ペーパーシュート最大の魅力です。
まずは、坂道と異国情緒あふれる街並みが魅力の「元町エリア」から!
元町エリア|坂道と洋館、異国情緒の街並み

函館といえばまず思い浮かぶのが、港を見下ろす坂道と洋館が並ぶ元町エリア。
石畳の道、教会の尖塔、異国の空気が漂う街並み。
まさに「Classic Film」で撮りたい景色が、ぎゅっと詰まった場所です。
📍 八幡坂|王道だけど、やっぱり絵になる

函館の観光ポスターでもおなじみ、八幡坂。
坂の先に広がる青い海と空、そして一直線に伸びる道。
そのバランスの良さに、ついシャッターを切りたくなります。
でも、ペーパーシュートの「Classic Film」フィルターを通すと、
このおなじみの風景が、まるで過去の旅の記憶をたどるような一枚に変わります。
📷 写真メモ:
午前中の柔らかい光。
石畳に落ちた影がにじんで、どこか夢の中のような印象に。
空と海の青さも、わずかにくすんでいて、クラシカルな雰囲気が強調されました。
⛪ 教会|静謐な空気を写し取る




元町のシンボルとも言える、カトリック元町教会や函館ハリストス正教会。
その尖塔やアーチ型の窓、十字架のシルエットが空に映え、凛とした存在感を放っています。
Classic Filmのフィルターで撮影すると、
その美しい景観がどこか時間をさかのぼったような、静かな重みを持つ一枚になりました。
📷 写真メモ:
建物全体を引きで撮影。
白い外壁がほんのり黄みがかり、空の青は淡くトーンダウン。
光と影のコントラストがやわらかくなり、荘厳でいて、優しさのある印象に。
🏛 洋館|歴史が息づく建物をそのまま切り取る



教会のすぐ近くには、旧函館区公会堂やその他の歴史的建築が点在しています。
いずれも時代の風格をまとい、均整の取れた外観がとても美しく、
Classic Filmで撮ることで、そのたたずまいにクラシカルな深みが加わりました。
📷 写真メモ:
建物の全景を撮影。
青みがかった屋根、ペールトーンの外壁、階段やバルコニーの陰影も、
フィルターによってわずかに色褪せたような雰囲気に。
明るい昼間の景色が、どこか夕暮れどきのような、ノスタルジックな印象に変わりました。
元町エリアを歩いて感じたのは、
ただ“映える”だけではない、建物が語りかけてくるような存在感でした。
ペーパーシュートは、そんな風景をまるごと優しく包み込んで、
一枚の中に「過去」と「今」の両方を閉じ込めてくれるカメラだと改めて実感しました。
OMO5函館と駅前エリア|旅の拠点と街の表情

函館での宿泊先に選んだのは、「OMO5函館 by 星野リゾート」。
JR函館駅から徒歩すぐという好立地にあり、観光にもグルメにもとても便利。
そしてこのホテル、ただ寝るだけではもったいないほど、デザインや雰囲気に“函館らしさ”がしっかり詰まっているんです。
今回はこのOMO5函館の客室とラウンジ、そして目の前に広がる函館駅の外観を、
ペーパーシュートの「Classic Film」フィルターで撮影しました。
🛏 客室|函館らしさが光る、ポップでかわいい空間


OMO5函館の客室は、シンプルながら遊び心のあるデザインが魅力。
私が泊まった部屋には、函館の街をイメージしたポップなアートが壁に描かれていて、
家具やカラーリングにもどこかレトロな雰囲気が漂っていました。
Classic Filmのフィルターで撮ると、そんなかわいらしい空間がほんのり色あせたトーンで、優しく映し出され、
まるで映画のワンシーンのような一枚に仕上がりました。
📷 写真メモ:
日中、自然光が入るタイミングで室内を撮影。
壁のイラストやカラフルな装飾が、Classic Filmのやわらかな色味と相性抜群で、
**デジタルとは思えない“くすみ感のあるレトロかわいい写真”**になりました。
函館らしさと、OMOの遊び心がぎゅっと詰まった空間です。
☕ ラウンジ|旅の合間にほっと一息






ホテル内のラウンジスペースは、思っていた以上に広々としていて、とても開放的。
天井が高く、ゆとりのある配置で椅子やテーブルが並び、
宿泊者が自由にくつろげる、まさに“旅の余白”を楽しむ場所でした。
本を読んだり、スマホで撮った写真を見返したり、ただぼーっとするだけでも心地いい。
そんな静かな時間が流れる空間は、Classic Filmで撮影するとより一層、温もりを帯びた印象になります。
📷 写真メモ:
広い空間の一角をフレームにおさめて撮影。
照明の光がやさしく差し、木の素材感と空間の広がりが、Classic Filmの粒子感でより穏やかに表現されました。
人のいないタイミングだったので、**“静けさそのものを写したような写真”**になったのが印象的です。
日常から少し離れて、ただ静かに過ごす時間。
このラウンジは、そんな**「旅の途中で深呼吸できる場所」**でした。
🚉 函館駅のたたずまいも、一枚の記憶に


ホテルの目の前にあるJR函館駅も、ペーパーシュートで一枚。
今回撮影したのは、駅の外観全体です。
レンガ造りのような重厚さではなく、開けた駅前広場とすっきりした駅舎の姿が、
Classic Filmのフィルターを通すことでどこかセンチメンタルな雰囲気になりました。
📷 写真メモ:
曇り空の下で、駅全体を正面からワイドに撮影。
建物の直線的な構造と空のグレーが、Classic Filmでにじむように重なり、
「旅のはじまりと終わり」をそっと写したような一枚になりました。
観光地ではないけれど、旅の記憶には確実に残る場所。
函館駅の写真は、特別じゃないけど、大切な瞬間を形にしてくれました。
OMO5函館とその周辺は、観光名所のような派手さはありません。
でも、そこに流れる空気や光、何気ない風景こそが、旅の大切なピース。
そしてそれをやさしく、ノスタルジックに残してくれるのがペーパーシュートの魅力です。
金森赤レンガ倉庫|クラシックと観光地のあいだで

函館ベイエリアのランドマーク、金森赤レンガ倉庫群。
観光地としてにぎわう一方で、建物自体が持つ重厚なレンガの表情や、
倉庫街ならではの空気感には、どこか静かな力強さがあります。
この場所をペーパーシュートの「Classic Film」で撮ると、
カラフルな観光地の風景が、少し色褪せたレトロな写真に変わり、
「懐かしい未来」みたいな不思議な一枚に仕上がりました。
🧱 レンガのぬくもりを、少しセピアに

赤レンガの色味は、Classic Filmのフィルターを通すことで
ほんのりセピアがかった、あたたかなトーンに変化します。
📷 写真メモ:
昼間のやわらかい日差しの中で、倉庫の外観を撮影。
レンガの目地や壁の陰影が、Classic Filmの粒状感によって柔らかくなり、
どこかヨーロッパの古い街角を切り取ったような雰囲気に。
通りを歩く人の姿も、フィルターのトーンでやさしく馴染んで、
“にぎわい”よりも“記憶”を感じさせる写真になったのが印象的でした。
🛍 にぎやかな中に漂う、倉庫街の静けさ

観光地でありながら、建物の並びやレンガの連なりには、
時間が蓄積されたような美しさが確かにありました。
スマホで撮っていたら、つい鮮やかに残してしまいそうなシーンも、
Classic Filmだと、控えめな色味とやわらかな光で、しっとりとした記録に。
ただの“お出かけスナップ”ではなく、
「ひとつの物語の途中を切り取った」ような雰囲気になるのが、やはりこのカメラの不思議な魅力です。
賑わいの中にも静けさがある、金森赤レンガ倉庫。
そして、その空気をそっと写し取ってくれたClassic Film。
ありふれた観光地の風景が、思い出としてそっと残る1枚になりました。
あじさいの塩ラーメン|湯気までも味になる一枚
函館グルメの王道といえば、やっぱり塩ラーメン。
その中でも有名なのが「あじさい」の一杯です。
透き通ったスープに、あっさりとした味わい、しっかりと旨みのあるスープがじんわり身体に染み渡ります。
そんな一杯を前に、思わずペーパーシュートを手に取りました。
フィルターはもちろん、「Classic Film」。
懐かしくてやわらかい色味が、ラーメンという被写体にもぴったりなんです。
🍜 湯気と一緒に切り取る、ラーメンの時間

席に届いた瞬間、ふわっと立ちのぼる湯気。
丁寧に盛られたチャーシューやメンマの彩り、キラキラと光る澄んだスープ。
その場の空気感まるごと、写真に残したくなります。
📷 写真メモ:
店内の照明の下で、テーブル越しに撮影。
Classic Filmの淡いトーンが、スープの透明感や湯気をやさしく表現してくれて、
食べ物の写真なのに、どこか**“情緒のある静物画”**のような一枚に仕上がりました。
📸 完璧じゃなくていい、“味”のある一枚

ペーパーシュートは、シャッターを切るだけ。
構図やピントが少し甘くても、それすら**「味」や「ぬくもり」に変えてくれる**のが、このカメラのすごいところ。
ラーメンの香り、店内の雰囲気、自分のワクワクした気持ち。
そのすべてが一枚の写真にそっと閉じ込められた気がして、
あとから見返したとき、ふっと笑顔になれるような写真になりました。
ただの食事じゃなく、旅の一瞬としてのラーメンを写せるのが、Classic Filmの面白さ。
五感で味わった記憶を、目で見える形で残せるって、やっぱり嬉しいですね。
函館おしゃれカフェ巡り|ふんわり光とぬくもりの空間

旅の合間に訪れるカフェは、その街の“空気感”をじっくり味わえる場所。
函館には、レトロだったり、静かだったり、海が見えたりと、個性豊かなカフェが点在しています。
今回の旅では、2日間にわたって異なるカフェを訪れ、ペーパーシュートでスナップを撮影しました。
どちらの空間も、Classic Filmのフィルターがぴったりと溶け込んで、記憶の温度まで写したような一枚になりました。
🍵 Day 1|レトロなカフェでいただく、ひんやり抹茶


1日目に訪れたのは、落ち着いたレトロな雰囲気がただようカフェ。
木の家具、少し懐かしい照明、静かに流れる時間。
そんな空間で、アイス抹茶ドリンクを注文しました。
📷 写真メモ:
木のテーブルに置かれた抹茶ドリンクをテーブル越しに撮影。
Classic Filmのフィルターが、抹茶のグリーンを少し落ち着いたトーンに変えてくれて、
お店全体のノスタルジックな空気感と自然に溶け合いました。
まるで昭和の喫茶店で撮った一枚のような、やさしい静けさを感じる写真に。
🍽 Day 2|白いテーブルにクレープ、窓の向こうは海だけ

2日目に訪れたカフェは、目の前に海が広がるロケーション。
白を基調とした明るいインテリアに、澄んだ空と海の青が映えて、
まるで絵本の中のような、さわやかで心がほどける空間でした。
この日いただいたのは、黒蜜がかかったシンプルなクレープ。
飾りすぎない一皿が、逆に旅の素直な気持ちを映し出してくれるようで、
写真にもその“ありのままの良さ”がにじみ出ました。
📷 写真メモ:
白いテーブルに置かれたクレープを、海を背景にして撮影。
Classic Filmのフィルターで、焼き色と黒蜜の光沢がふんわり落ち着いた質感に。
背景には空と海だけが広がり、まるでポストカードのような構図に。
「美味しい」と「美しい」が同時に記録された一枚になりました。
カフェで過ごす時間は、旅の“間”のようでいて、
実はその旅の印象を静かに深めてくれる大切なひととき。
ペーパーシュートは、目に見えるものだけじゃなくて、
その場所の“感じた空気”まで写してくれる。
そんなふうに感じた、函館カフェ時間の2日間でした。
ラッキーピエロ|ポップ×レトロなご当地バーガー体験

函館を訪れたら、やっぱり一度は行きたいのが、ご当地ハンバーガーチェーン「ラッキーピエロ」。
外観も内装もインパクト抜群、そしてメニューも個性たっぷり。
「ここでしか食べられない」だけじゃなく、**「ここでしか味わえない雰囲気」**があるお店です。
ペーパーシュートを持って訪れたこの日は、店内の空間もバーガーも、
Classic Filmのフィルターを通して**どこか“遊び心のあるノスタルジー”**として写し出されました。
🍔 写真に映るのは、味だけじゃない「楽しさ」

ラッキーピエロの魅力は、なんといってもその空間のエンタメ感。
カラフルでポップ、でもどこか懐かしい。
昭和とアメリカンカルチャーがミックスされたような、不思議な居心地の良さがあります。
📷 写真メモ:
オーダーしたハンバーガーと店内の一部を一緒に撮影。
Classic Filmで色味がトーンダウンし、
まるで昔のファミリーレストランで撮ったような1枚に。
派手な配色も、フィルターを通すことで落ち着いた雰囲気になり、
写真全体から“ご当地レトロ”な魅力がにじみ出ていました。
🍟 写真に残すと、旅のエネルギー源になる

食べたものを写真に残すと、その瞬間の「おいしい!」という感覚だけでなく、
その日の疲れや気分、わくわくした気持ちまでよみがえってきます。
ラッキーピエロのボリューミーなハンバーガーは、まさに旅のエネルギー源。
それをペーパーシュートで撮ることで、**ただの“食事写真”ではなく“思い出のピース”**として残りました。
Classic Filmのやさしい色合いが、油のテカリや包装紙の質感もまろやかにしてくれて、
ハンバーガーさえもどこか情緒ある“レトログルメ”のように見えるのが不思議です。
ご当地チェーンでの食事も、ペーパーシュートで撮ることでちょっと特別な体験に。
味も、空間も、そしてその時の自分の気分までも、
一緒に閉じ込めてくれるのが、このカメラの醍醐味だと感じた瞬間でした。
3-6. 五稜郭|夜に浮かぶ、幻想的なライトアップ

歴史ある五稜郭が、冬の夜にだけ見せてくれる特別な姿。
それが、期間限定のライトアップです。
今回訪れたのはちょうどその開催期間中で、夕暮れの五稜郭がやさしい光に包まれる、とっておきのタイミングでした。
堀の水面はすっかり凍りつき、
その氷の上に照明が反射するさまは、まるで氷上に浮かぶ星座のよう。
昼間の五稜郭とはまったく異なる、静寂と光が織りなす幻想的な風景が広がっていました。
❄️ 凍った堀に灯る光、冬だけの特別な情景


辺りはとても静かで、足音さえ吸い込まれてしまうような夕暮れ時。
その中で、ほのかに照らされた石垣と、氷に反射する光だけが浮かび上がります。
📷 写真メモ:
凍った堀と、ぼんやりとしたライトアップをフレームにおさめて撮影。
Classic Filmのフィルターが光のにじみをやわらかく表現し、
氷の上の反射がまるでキャンドルのような光の粒として写りました。
手ブレやピンボケも、不思議と**「味」や「奥行き」になった**一枚。
📸 ペーパーシュートだから撮れた、“感じたまま”の風景

夜の撮影は、スマホでも難しいもの。
でもペーパーシュートで撮ると、明るさや解像感ではなく、
「そのときの空気」を写真に残すことができるのが最大の魅力。
- 凍った水面の静けさ
- ほのかな灯りのあたたかさ
- 息が白くなる冬の夜のひんやりした感覚
これらを、Classic Filmはやさしく、そして詩的に切り取ってくれました。
「冬にしか見られない、五稜郭の夜景」
その一瞬を、ペーパーシュートと一緒に体験できたことは、
今回の旅の中でも、ひときわ心に残るシーンになりました。
函館散歩編|岬と神社と公園と

2日目の旅のスケジュールに少し余裕があったので、カメラを片手に函館の街をのんびり歩いてみました。
有名な観光地をめぐるのも楽しいけれど、目的を決めずにふらりと歩く時間には、その街の“素顔”が見えてくる気がします。
この日は、海沿いの岬、静かな神社、そして公園の中にある冬季休業中の遊園地をめぐるように歩き、
ペーパーシュートの「Classic Film」フィルターで何枚か写真を撮りました。
観光地ではないけれど、だからこそ心に残る景色。
その空気や温度まで写し込めるのが、ペーパーシュートの魅力だと改めて実感しました。
🌊 岬|風の音と、広がる水平線






街の喧騒から離れ、海沿いの道を歩いてたどり着いたのは、静かな岬の先端。
観光客の姿もなく、聞こえるのは風と波の音だけ。
ただそこに立っているだけで、気持ちがすっと整っていくような時間でした。
📷 写真メモ:
曇り空と薄くにじむ水平線。
Classic Filmのフィルターで、空と海の境界がふんわりとかすみ、
静けさと広がりのある一枚に。
構図に余白を多く取ったことで、見ているだけで風の音が聞こえてきそうな雰囲気になりました。
⛩ 神社|しんとした空気と、木漏れ日の道




道すがら立ち寄ったのは、地元の神社。
鳥居をくぐった瞬間、空気の温度が変わったような感覚があり、
街の音が遠ざかっていくような、しんとした静けさが漂っていました。
📷 写真メモ:
木々の間から差し込む木漏れ日と、石段に落ちるやわらかな影を撮影。
Classic Filmの粒状感が、光と影のコントラストをやわらかく溶かし、
日常の中にある、ちいさな神聖さを感じる写真になりました。
🎡 公園|冬の遊園地が、静かにたたずむ風景


最後に立ち寄ったのは、地元の人たちが訪れる広い公園。
その一角には、小さな遊園地がありました。
でも訪れたのは冬。ちょうど冬季休業中で、遊具にはカバーがかけられ、園内には人影もなし。
本来はにぎやかなはずの場所が、静かに時間を止めているような景色に、思わずシャッターを切りました。
📷 写真メモ:
遠くに見える観覧車とメリーゴーランドを撮影。
Classic Filmで色味がトーンダウンし、カラフルな乗り物が静かで懐かしい存在感に。
誰もいない遊園地が、少し寂しく、でもどこかあたたかい雰囲気をまとった一枚になりました。
こうして歩いた道には、派手さはなかったけれど、
函館のもうひとつの魅力——**“静かな表情”**がたくさん詰まっていました。
ペーパーシュートは、そんな景色の中にあった
自分の感情や気配さえもそっと写し込んでくれるカメラだと、しみじみ感じた散歩の午後でした。
Classic Filmフィルターの魅力とポイント

ペーパーシュートには、フィルターカード(SIMカードのようなスロット式のカード)を差し込むことで、さまざまな撮影モードが選べる仕組みがあります。
今回の函館旅で使用したのは、その中でも特に人気の高い「Classic Film(クラシックフィルム)」のカード。
さらにその中から、カラーモードを選んで撮影しました。
このモードが生み出すのは、ただの「懐かしい写真」ではありません。
色あせた思い出のようでいて、今この瞬間の空気も感じられる——
そんな、ちょっと不思議で、心に残る写真が撮れるんです。
🎞 Classic Filmってどんなフィルター?

Classic Filmは、名前のとおりフィルムカメラ風の質感を再現したデジタルフィルターです。
特徴は以下のとおり:
- やわらかく落ち着いた色味(くすんだトーン)
- 自然な粒子感(ノイズのようでいて美しい)
- コントラスト控えめで、光と影がなめらかにつながる
- ピントが少し甘くても“味”になる演出力
スマホのように高精細な「映える写真」ではなく、
「そのときの気配」や「感情」まで映し込むような仕上がりになります。
📸 函館の街にぴったりだった理由

函館という街は、歴史ある建物や坂道、海の風景など、どこを切り取っても少しレトロでやさしい空気が流れています。
Classic Filmのフィルターは、そんな街の表情にぴったりフィットしてくれました。
例えば──
- 元町の坂道と洋館:明るすぎないトーンが、どこか懐かしい景色に
- あじさいの塩ラーメン:スープの湯気までやさしくにじみ出るように写る
- カフェのクレープと抹茶:ナチュラルな色味で、光のやさしさまで残る一枚に
- 五稜郭のライトアップ:ブレや暗さがむしろ幻想的な雰囲気に変わる
「ちょっとブレた」「暗くてノイズが乗った」
そんな写真でも、Classic Filmならそれが**“作品”に変わってくれる**のが魅力です。
✨ 技術よりも“気持ち”で撮るフィルター

Classic Filmが好きな理由は、構図や明るさを気にしなくても、
**「なんとなく撮った写真が、あとで見返すとすごくよかった」**ということが本当に多いこと。
- 撮ったときの気持ち
- そのとき吹いていた風
- 見ていた景色と、考えていたこと
そういったものが、1枚の中にぎゅっと詰まってくれているような感覚があるんです。
「上手に撮れたか」ではなく、
「どんな気持ちで撮ったか」が、そのまま伝わる。
Classic Filmは、旅の思い出を、やさしく、ノスタルジックに残したい人にぴったりのフィルターだと思います。
おわりに|“味”のある函館旅を一枚に

今回の函館旅では、いつものスマホではなく、
あえて「ペーパーシュート」と「Classic Filmフィルター」だけで写真を撮りました。
操作はシンプルで、撮った写真はすぐに確認できない。
でもだからこそ、**「目の前の風景とちゃんと向き合う時間」**が生まれ、
あとから見返したときに、驚くほどその時の空気や気持ちが写真に残っていることに気づきました。
撮ったのは、観光名所だけじゃない

坂道、教会、ホテルの部屋、カフェのクレープ、レトロなラーメン店、
凍った五稜郭や、誰もいない冬の遊園地——
どれも、“完璧な一枚”ではないけれど、全部に旅の記憶が詰まっている。
ブレていても、ピントが甘くても、それがむしろリアルで、あたたかい。
「うまく撮ろう」と思わなかった分、“ちゃんと残った”写真ばかりです。
ペーパーシュートは、気持ちを写すカメラ

ペーパーシュートの写真は、
何年後かに見返したときに、そのときの自分の心や、街の音、天気、温度までふわっと思い出せる。
旅先で撮った「きれいな景色」ではなく、
そのとき感じた“空気”をまるごと残してくれる——そんなカメラでした。
今回の函館旅、振り返れば思い出はすべてペーパーシュートの中に。
どこか懐かしくて、やさしい色合いの写真たちは、
たしかに自分の目で見て、心で感じた時間を“味”として焼き付けてくれていました。
あなたもぜひ、次の旅では「自分だけの一枚」を撮ってみてください。
ペーパーシュートとともに。




